あなたは健康ですか?元気を司る「甲状腺」

甲状腺

あなたは「健康」ですか?

私は「健康」=「高代謝率」だと思っています。

代謝は、生物が生きる上で非常に基本的で重要な機能です。体の代謝率は個人によって異なり、年齢、性別、遺伝、活動レベルなどによって変化します。代謝が健康的に機能していると、体は適切にエネルギーを利用し、成長や修復が適切に行われ、全体的な健康が維持されます

そして、この「代謝」に深く関わっているのが「甲状腺」と、そこで作られる「甲状腺ホルモン」です。

甲状腺は、私たちの体の代謝を司る重要な器官です。この小さな蝶形の腺は、体温調節、心拍数、そして何よりもエネルギー代謝に深く関与しています。甲状腺の働きが低下すると、体のさまざまな機能に影響が出てきます。このブログでは、特に甲状腺の機能低下が糖代謝に与える影響、自身でのチェック方法、避けるべき食品、そして甲状腺ホルモンの健康を促進する方法に焦点を当てていきます。

甲状腺機能低下と糖代謝

甲状腺機能が低下すると、体内の糖代謝が正常に行われなくなることがあります。甲状腺ホルモンには、体内でのエネルギー利用を促進する役割があり、これが不足すると、血糖値の調節がうまく行かなくなります。これは、インスリンの働きが弱まることにより、高血糖のリスクを高める可能性があるため、特に注意が必要です。
甲状腺と糖についてのくわしい記事はこちら

甲状腺機能のセルフチェック

自分の基礎体温は何度ですか?

自宅で簡単にセルフチェックをする方法としては体温測定があります。
健康な体温は起床時に(摂氏36.6度)くらいあって、日中着実に上昇し、ピーク時には(摂氏37度)くらいになるはずです。
それ以下になると、代謝が低下している可能性があります。

通常、起床時(布団の中)の体温はリラックスしている時ですね。その体温が36.6℃くらいあるのが理想と言われています。そこから朝食を食べて、身支度を整えるなどと活動していく中で、徐々に体温は「上がっていくべき」なのですが、夜間に低血糖が起きてアドレナリンがでてしまった結果として36.6℃の体温だった場合、その後、朝食などを食べていくと、リラックスモードに突入して体温が「さがって」しまうことがあります。

ストレス後、身体はリラックスし回復するために副交感神経系を活性化させます。

副交感神経系は「休息して消化する」状態を促すので、これが体温の低下につながるのですね。

なので、朝の体温が高いだけでは判断ができません。
理想は水銀体温計を使用することですが、みなさん基礎体温を測るために10分間待つのが嫌みたい。水銀体温計の方がより正確ですが、デジタル体温計は口から基礎体温を測ることができます。より正確な測定値を得るために数回測る方がいいです。

熱は高い代謝率の産物です。グルコースが細胞のミトコンドリアで酸化されると、エネルギー(熱)、二酸化炭素(CO2)、水という老廃物が発生します。
グルコースをよく燃やす人は、より多くの老廃物(熱、二酸化炭素、水)を生成し、より高い体温を生み出します。グルコースの燃焼量が多ければ多いほど、熱量も多くなり、代謝率も高くなります。

ですから体温をあげるには、夜中の睡眠の質や、朝食を始め、1日のお食事にも気をつけることで、理想の状態に近づいていきます。

手・足・鼻の冷えはありませんか?

手足や鼻が冷たいのは、アドレナリンの増加と甲状腺の減少のサインです。

アドレナリンとは、自分の生きているその場を安心、安全な場に変えてくれるホルモンです。
アドレナリンが引き起こす糖新生のメカニズムは、体がストレスや危険に直面した時の「戦うか逃げるか」の反応の一部として機能します。アドレナリンは副腎髄質から分泌されるホルモンで、多くの生理的プロセスを活性化させることにより、迅速なエネルギー供給を促進します。

コルチゾールは、体のストレス応答において中心的な役割を果たす副腎皮質ホルモンです。コルチゾールによる糖新生のメカニズムは、長期的なストレス状況下でのエネルギー供給の確保に関連しています。

甲状腺ホルモンと副腎ホルモンであるアドレナリンとコルチゾールは、互いに拮抗しています。甲状腺が順調に動いていれば、アドレナリンとコルチゾールは抑えられます。

アドレナリンやコルチゾールの増加は、脳と内臓をサポートするために必要である一方、サバイバルモードになるために、血管をキュッと絞めて、皮膚と四肢の循環を低下させ、手足や鼻が冷たくなります。
このストレス反応は、短期的には生存のためには重要だけど、長期的にでていると体をどんどん壊していってしまいます。

心拍数を測ってみよう

脈拍/心拍数
栄養学研究者で生物学者のレイ・ピート博士によると、健康的な代謝のための理想的な心拍数は75~90bpmの間であるべきだといいます。

一般に信じられていることとは裏腹に、心拍数が低いことが健康であることの証ではありません。
心拍数が低いのは健康的なしるしですが、”健康的なしるし”だからといって”健康である”とは限りません。

健康な人、特に持久系アスリートの多くは、安静時の脈拍数が40台半ばから50台半ばです。
また、そういう方は体温も約34.7℃から35.6℃と低めです。

高レベルの心肺活動により、彼らの身体は継続的なストレス状態に適応しているのです。
そう、運動はストレスの一種なのです。
ストレスホルモンはストレス時に上昇し、甲状腺ホルモンは低下します。
基本的に、アスリートの身体はより効率的になり、同じ仕事量をこなすのに使うエネルギーは少なくなります。
これはアスリートにとって現役時代には有益ですが、長期的には、アスリートの代謝の低下は、老化の促進、性欲の減退、免疫機能の低下、消化機能の低下、治癒の遅れなど、いくつかの悪影響を及ぼし始めます。

ただこの、脈拍/心拍数テストも100%正確ではありません。
高血圧、低血圧、心臓病、糖尿病、ガンなど、脈拍が高かったり低かったりする理由は他にも考えられます。

今お話しした3つのセルフチェックは、すべて絶対的なものでなく、目安として使用してください。しかし、これらのセルフチェックと上記の質問を組み合わせることで、あなたの現在の代謝状態について有益な情報を得ることができ、あなたの治癒の道のりに役立つことでしょう。

必ず見直してほしい食品

甲状腺機能の低下をさせないためにも、絶対に見直してほしいものは「PUFAの食用油です」。
PUFAとは多価不飽和脂肪酸と言って分子構造式の中に2つ以上の二重結合を持っているもののことを言います。

PUFAを含む食事を積極的に行っている場合は、要注意。
PUFAをサプリとして服用するのは「最悪」です。

PUFAといってもイメージが湧きませんよね。

サラダ油・種子油・大豆油・こめ油などです。ω6系が組成の大部分を含む油。
「最悪」なのが、魚油・亜麻仁油・えごま油。ω3系といわれるやつですね。サプリを飲んでいる方は今すぐにやめましょう。

PUFAについての詳しい記事はコチラ

甲状腺ホルモンを元気にする方法

甲状腺ホルモンの健康を促進する方法には、栄養バランスの取れた食事や適度な運動、ストレス管理が含まれます。具体的には、以下のようなアプローチが有効です。

食事

食事についてはまた改めて詳しく書きますが、グラスフェッドミルクは糖質・脂質・タンパク質のバランスが非常によく取れた優秀な食品です。積極的に取り入れたいものです。
「牛乳は完全栄養食」これは、わたしが病棟薬剤師をしていた時にも習いました。

でも、牛乳については賛否両論ありますよね。
牛乳を否定している人の言っていることもすべてが間違っているとは思いません。
ただ、”どの牛乳を選ぶか”というだけなのです。
毎日の生活の中で取り入れるのであれば、「放牧牛の牛乳」「グラスフェッドミルク」と記されたものが理想的です。値段はお高めですが、将来病気になるかもしれないことを考えると、わたしはお金をここに使うことを選んでいます。

適度な運動

定期的な運動は全体の代謝を促進し、甲状腺機能の維持に役立ちます。激しい運動ではなく、ウォーキングやヨガ、水泳など、体に負担の少ない運動を選びましょう。

ストレス管理

ストレスは甲状腺機能障害を引き起こす原因となり得ます。瞑想、深呼吸、アロマセラピーなど、ストレスを軽減するための方法を見つけ、積極的に取り入れましょう。

自然はあなたを癒してくれます。

私は家族と山登りを楽しんでいます。
頂上の景色が素晴らしいのは確かなことだし、そこにたどり着くまでの山の表情もとても素敵です。我が家の末っ子は2歳です。日常のお買い物や、保育園に通う道のりはすぐに「抱っこ~」と言いますが、山ならがんばって登るんです。彼にも何か感じるものがあるんだろうなと思っています。

砂浜に行くと、アーシングをします。アーシング(またはグラウンディング)とは、裸足で地面に触れることにより、地球の自然な電荷と直接接続する健康法です。この実践は、人間が地球の表面の自然な電磁場に触れることによって、多くの健康上の利益を得ることができるという考えに基づいています。

まとめ

甲状腺は私たちの体の中で非常に重要な役割を果たしています。その機能が低下すると、体全体にさまざまな影響が出てきます。甲状腺の健康を維持するためには、適切な食事、定期的な運動、そしてストレスの管理が鍵となります。また、甲状腺機能のセルフチェックを定期的に行い、異常を感じたら早めに専門家に相談することも重要です。甲状腺ホルモンを元気に保つことは、健康への近道であり、日々の小さな心がけが大きな違いを生むことを忘れないでください。

次回は甲状腺が低下すると起こる困った症状を具体的に見ていきましょう。

これからも、食事と健康に関する誤解を解きほぐし、科学的根拠に基づいた情報を提供していきます。皆さんの健康への旅が、より豊かで満足のいくものになるよう、このブログが一助となれば幸いです。次回も、健康とウェルネスに関する興味深いトピックを取り上げますので、ぜひご期待ください。

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